試験・分析・測定業務

品質管理(土木工事)

現場密度試験

現場密度試験

土木工事ではあらゆる分野(道路・河川堤防・ため池など)において、現場から発生した土や、路盤材などを用いて、盛土・土構造物が築造されています。築造の際に、「締固め」はとりわけ重要で、所定の締固め基準が制定され品質管理がされています。
その「締固め」の具合は、土の密度により判定されます。
現場密度試験は土の密度を測定することが可能であり、締固めが適正に行われているか否かを管理するために用いられます。

 

試験方法・及び計算

土の密度を求めるためには、その質量と体積を正確に求める必要があります。
土の重量を直接測定することは比較的容易ですが、土の体積を直接測定することはかなり困難です。
このため、土の体積を図る方法として、他の材料と置換える方法があります。材料は主にあらかじめ密度を測定している試験砂や水が使われます。
それぞれの方法は密度を測る土や岩によって異なります。

試験方法
 
砂置換による試験(Φ150mm)
突砂法による試験(Φ250mm)
突砂法による試験(Φ300mm)
 

フィルダムなどにおいて、石分が多く含まれる土質の場合は水置換による現場密度試験が用いられます。

水置換法による試験 1
水置換法による試験 2
 
 

結果の利用

盛土の品質管理の締固め規定値として主に2つが挙げられます。

密度比(締固め度)

現地で測定した土の乾燥密度を求め、室内の「突固めによる土の締固め試験」によって得られた最大乾燥密度との比較により、密度比をもとめます

密度比(D値)=盛土の乾燥密度/最大乾燥密度×100(%)

 

空気間隙率又は飽和度

上記の乾燥密度による密度比が適用しにくい場合、特に自然含水比の高い粘性土に対して使用される例が多い方法です。

 

出典:公益社団法人地盤工学会 地盤調査の方法と解説 770〜779頁

 

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