試験・分析・測定業務

現位置試験

地盤の平板載荷試験

地盤の平板載荷試験

この試験は、現地盤に剛性な載荷板を設置して荷重を与えます。その際加える荷重の大きさと載荷板の沈下量との関係から、地盤の変形や強さなどの支持力特性を調べます。
その結果は、構造物の直接基礎設計に利用され、基礎地盤の支持力特性を検討するために、比較的簡便で理解しやすいなどの利点があります。 構造物基礎などの設計および設計条件の確認のための試験として、多く用いられます。
本規格はJGS 1521「地盤の平板載荷試験」に規定され、道路の路盤・路床などの設計・施工管理のための試験は、JIS A 1215 「道路の平板載荷試験」が規定されている。

 

試験方法・及び計算

試験は、直径300mmの剛性円盤がよく用いられます。その載荷板に、反力・ジャッキを用いて垂直荷重を与え、載荷圧力、載荷時間、沈下量を測定します。
載荷方法には段階式載荷(1サイクル方式)、段階式繰返し載荷(多サイクル方式)が用いられます。

載荷板に荷重を与える反力は、重機や反力装置が用いられます。その反力の重さは確認する試験最大荷重によって異なります。構造物の設計荷重が高いほど反力は増します。

 

結果の利用

この試験により、地盤が破壊状態に至った点とする極限支持力を求めることができます。
極限支持力は荷重を段階的に載荷を行っている間に、沈下量が急激に増大する荷重とします。
また、明確に沈下量の増大が認められない場合は荷重と沈下量のグラフから判断したり、試験に使用している載荷板の直径の10%(Φ300mmの場合は30mm)の点における荷重(載荷圧力)を極限支持力とする場合があります。

地盤の平板載荷試験は主に土質地盤を対象とした支持特性を求めますが、大型構造物の基礎地盤は軟岩〜硬岩となるケースがあり、その際は「剛体載荷板による岩盤の平板載荷試験」により試験を行います。

 

出典:公益社団法人地盤工学会 地盤材料試験の方法と解説 697〜716頁

 

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