簡易支持力測定器キャスポル
簡易支持力測定器(以下、キャスポル)は、ランマー(重錘)を一定の高さから地盤に自由落下させたときに生ずる衝撃加速度の最大値とCBR値、K30値(地盤反力係数)、qc値(コーン指数)などと相関させる衝撃加速度法を基本原理としています。
試験装置は比較的軽量であり、試験時間も短いため簡易的に地盤データを得ることができます。
試験方法については、国土交通省近畿地方整備局が開発した簡易支持力測定器「キャスポル」利用の手引きに従って行います。
キャスポルは本体部と表示部とから構成されており、直径50mm、質量4.5kgのランマーを高さ45cmから自由落下させ、ランマー内臓の加速度計で衝撃加速度を測定します。その値と関係式から求めたい数値を表示器のディスプレイ上に表示します。
衝撃加速度はインパクト値として計測され、CBR値・せん断抵抗角・粘着力などを算出することが可能です。
また、得られた土質定数から構造物の支持力も求めることができます。しかし、前述したキャスポル利用の手引きには、「キャスポルで得られる値にはある程度のばらつきがあることから地盤の平板載荷試験の補完用試験として用いることをお勧めします。」と記されています。
キャスポルのみで支持力確認を行う場合は、発注者等の関係機関と十分協議の上、用いることが重要です。