試験・分析・測定業務

土質試験

スラグ試験

スラグ試験

80℃水浸膨張試験方法

目的

鉄鋼スラグの内、製鋼スラグの水浸膨張性を評価する。

試験方法

(1) 試料の準備および調整

  • 試料は、ロットを代表するように採取する。
  • 採取した試料を四分法または試料分取器により縮分して、供試体3個分の試料を得る。
 

(2) 供試体の調整

  • 試料の調整
  • 採取した試料の一部を用いて、含水比を「F003 含水比試験方法」に従って測定する。最適含水比との差が±1%以内になるように水分を調整し、均一になるようによくかき混ぜ、気密容器内で24時間以上保存する。含水比の測定に供した試料は試験に供してはならない。

  • 供試体の形成
  • ⅰ) モールドにカラー、底板を装着し、スペーサディスクを入れ、その上にろ紙を敷いたモールドの中に試料を入れ、3層に分けて突き固める。各層の密着をよくするために、突き終わった面をへらで縦横に線を刻むようにする。

    ⅱ) 4.5kgランマを用い、各突固め面より45cmの高さから3層に分けて92回/層で自由落下させ、なるべく均等に突き固める。突固めは、コンクリート床のような堅固で平らなところで行う。

    ⅲ) 突固めが終わったらカラーを取り外し、モールド上部の余分の試料をストレートエッジで注意深く削りとる。このとき、粗粒材料を取り除いたために表面にできた穴は、粗粒材料で埋め、上面を整形する。

    ⅳ) モールド中の供試体が、崩れたり、落下しないように、整形した上面に蓋をしておさえながら、モールドを静かに倒置してから底板をはずし、スペーサーディスクを取り出す。

    ⅴ) ろ紙を有孔底板の上に敷き、再びモールドを静かに倒置してから、ろ紙に密着するように有孔底板に再び結合させる。

    ⅵ) モールドおよび底板の外部についた試料をよくふきとり、全体の質量(kg)をはかる。

    ⅶ) 突き固めた供試体とモールドおよび底板の質量から、モールドと底板の質量を減じ、モールド容量2209cm3で割って突き固めた供試体の湿潤密度ρt(g/cm3)とする。

 

(3) 養生および測定操作

  • モールド内供試体上面のろ紙の上に軸付き有孔板を置き、その上に5kgの荷重板(1.25kg×4枚)を載せる。
  • 三脚とダイヤルゲージを正しく設置する。これを図-E004・2のように養生装置に浸漬する。ダイヤルゲージの最初の読みを記録する。
  • 養生方法は、80±3℃で達成後6時間保持した後、養生装置内で放冷する。
  • 3)の操作を1回/日、10日間繰り返す。
  • 養生期間が終了後、ダイヤルゲージの終りの読みを記録したのち、三脚とダイヤルゲージを除き、水中から供試体を取り出し、荷重板を載せたまま静かに傾け、たまっている水を除く。その後15分間静置し、ろ紙を取り除いてから質量をはかる。
 

コンクリート用溶融スラグ骨材を用いたモルタルの膨張率試験方法

モルタルの配合

モルタルの配合は、次による。

質量比で水:セメント:細骨材を1:2:2.25とする。

上記の配合に高性能AE減水剤をセメント質量の0.5%程度添加し、モルタルの流動性を得る。

試験方法

試験方法は、次による。

  • 試験室の温度及び水温は、20±5℃を基準とする。
  • 袋の中に、モルタルを約200mmの高さまで充填する(2)。
  • 注(2) 漏斗、管などを用い、底の方からモルタルを流し込むとよい。空気が混入されたら追い出さなければならない。

  • 水を400mL入れたメスシリンダーの中に、静かに、また空気が混入しないようにモルタルを充填したポリエチレン袋を挿入する。
  • メスシリンダー中の水面とモルタル面が一致するまで袋を下げ、このときのメスシリンダーの読みから400mLを差し引くことによって、モルタルの体積V(mL)を求める。
  • 袋の上端を結び、これらをつるして静置する(3)。
  • 注(3) モルタルの上面は、なるべく下部と同じ断面の円形に近くなるようにするのがよい。

  • 測定開始後20時間以上経過したら、4.d)の袋のブリーディング水を含めたモルタルの体積V′(mL)を求める。
  • 試験は、3個以上の供試体について行い、それらの平均とする。
 

鉄鋼スラグの呈色判定試験方法

試験方法

手順は、次による。

  • 試料を自然含水比状態のままで500gをはかり、ビーカに入れ、約1500mlの水を加え、その水面に相当するビーカ外側面の位置に標線を付ける。
  • ビーカをふたで覆い、加熱装置によって加熱し、熱源を調整し、加熱開始後約15分で煮沸し始めるようにする。その後は、弱火で約45分間煮沸を継続し、合計約60分間加熱する。
  • 加熱終了後、直ちに(1)で付けた加熱前の水面標線まで水を追加して、かくはんし、漏斗及びろ紙を用いてろ過する。
    初めの約20mlのろ液は捨てて、次のろ液の300mlを検液とする。
  • 直ちに検液の約100mlを比色管にとり、室内の昼光下で白紙を背面に置き、呈色標準液を基準に、目視によって比較し、呈色の“あり”、“なし”を判定する。
    この判定は、(3)の操作後20分以内に終わらなければならない。
 
記録

試験結果は、呈色の“あり”、“なし”を記録する。

 

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