鉄筋探査
電磁波レーダ法による測定結果は、測定対象物の比誘電率による補正が必要となるため、対象構造物を破壊せずに求めることを原則として比誘電率を求める。具体的方法については、別紙「電磁波レーダ法による比誘電率分布(鉄筋径を用いる方法)およびかぶりの求め方(案)」によることとするが、双曲線法等実績のある方法を用いても良いものとする。
コンクリート構造物は測定が良好に実施出来るよう、コンクリート構造物の汚れ等、測定を妨げるものが存在する場合には、これらを除去する等、測定面の適切な処理を行う。
コンクリート構造物中の配筋状態及びかぶりの探査は、走査線上に探査装置を走査することによって行う。以下に基準線、走査線の設定から測定までの手順を示す。なお、各段階において参照する図については、下部工柱部を想定して作成している。
探査面(コンクリート表面)の探査範囲(1m×1m以上)内に予想される鉄筋の縦方向に合わせて、直行する2本の基準線(X,Y軸)を定めマーキングする。次に、基準線に平行にX軸、Y軸それぞれ測定範囲の両端及び中央に走査線3ラインを格子状にマーキングする。マーキングされた走査線上を走査することにより配筋状態の探査を行い、鉄筋位置のマーキングを行う。(図1参照)
鉄筋位置のマーキング3点を結び、測定面に鉄筋位置を示す。作図された鉄筋位置により配筋状態を確認した後、かぶりの測定に際し、鉄筋間の中間を選定し、測定対象鉄筋に直行する3ラインのかぶり測定走査線を設定する。(図2参照)
かぶりの測定走査線にて測定を行い、全ての測点の測定結果について表4の判定基準により適否の判断を行う。(図3参照)また、帯鉄筋等がある場合は、それらのかぶりを測定、もしくは、既知の鉄筋径より推定し、その値が表4の判定基準を満たすこととする。