コアの採取時期及び方法
コアの採取は、コンクリートが十分に硬化して、粗骨材とモルタルとの付着が採取作業によって害を受けなくなった時期(注1)に行う。また、採取の際、供試体が破損したり、粗骨材が緩んだりしないようする。
(注1)一般に材齢14日以降とするか、圧縮強度が15N/mm2以上に達した後とするのがよい。
コアの採取には、コンクリート用コアドリルを用いる。
コア供試体を作るためにコンクリート片を採取する場合は、コアドリルによって採取する作業でコンクリートの品質が損なわれない部分から、所要の寸法の供試体を作ることができるように、十分に大きくこれを採取する。
コアは、打継ぎ面、型枠際を避け、鉄筋がない箇所から採取する。やむを得ず鉄筋を含む場合は、強度への影響が最も少ない位置とする。
参考 コアの採取は、コンクリートの打込み方向に対して垂直になるように行うのがよい。
供試体の寸法
コア供試体の直径は、一般に粗骨材の最大寸法の3倍以下としてはならない。
コア供試体の高さと直径との比は、1.90~2.10とし、どのような場合にも1.0以下としてはならない。
試験の準備
コア供試体の端面とコアの軸とのなす角度が90±0.5°になるように整形する。
コア供試体の両端面は、JIS A 1132の4.4(供試体の上面仕上げ)によって仕上げ、その平面度は、JIS A 1132の4.5(供試体の形状寸法の許容差)による。
コア供試体の上下端面付近及び高さの中央付近で、互いに直交する2方向の直径を±1%以内の精度で測定し、その平均値を供試体の平均直径とする。コア供試体の高さの最大値と最小値とを±1%以内の精度で測定し、その平均値を供試体の平均高さとする。直線度はコア供試体の平均直径の3%以内とする。
供試体の質量を、質量の0.1%以内の精度で測定する。
試験方法
コア供試体の圧縮強度試験方法は、JIS A 1108による。
参考 コア供試体は、試験のときまで20±2℃の水中に40時間以上漬けておくと、試験時に供試体の乾湿の条件をほぼ一定にすることができる。
計算
圧縮強度及び密度の計算は、それぞれJIS A 1108の6(計算)による。
出典:JIS 日本工業規格 規格集
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