ベンゲルマンビーム試験
この試験は、車両が移動した際に生じる地表面(路床や路盤)のたわみ量を測定できるベンゲルマンビームという測定器を用いて行います。
この測定器は舗装の支持力を測定する方法として、広く用いられてきました。
しかし、JIS等の規格には記載されてはいませんが、「舗装調査・試験法便覧」や高速道路における試験方法などには記載され、品質管理に利用されています。
荷重車の輪荷重によって生じる路面のたわみ量を測定しますが、試験に用いる荷重車は、原則としてシングル車を用いることとされていますが、車両の大型化に伴いタンデム車が普及し、シングル車の調達が難しくなっています。
そのため、タンデム車により求まる変位量を補正し、シングル車を用いた場合の値との整合を図っています。
たわみ量の計算方法は「最大たわみ法」と「復元たわみ法」の2種類があります。
「最大たわみ法」とは、荷重が移動するときに最大のたわみ量を示す時の値を測定します。
また、「復元たわみ法」は最初に最大のたわみ量を生じさせ、荷重車をビーム先端から遠ざけ、復元した量を測定します。
高速道路において盛土工を行う場合、モデル施工により表面沈下量や締固め密度の測定を行い、転圧回数を決定します。その際にベンゲルマンビーム測定器を用い、たわみ量の測定を行う場合があります。
出典:公益社団法人日本道路協会 舗装調査・試験法便覧