土の透水試験(JIS A 1218)
この規格は、飽和状態にある土の層流状態における透水係数を求める試験について規定します。
この規格で用いる用語の定義は、次による。
試験方法は、定水位透水試験と変水位透水試験の2種類とする。
定水位透水試験は、一定の断面と長さをもつ供試体の中を、一定の水位差の下で一定時間内に浸透する水量を測定する試験で、その原理を図2に示す。
一般に、定水位透水試験は透水係数の比較的大きい土に、変水位透水試験は透水係数の比較的小さい土に適用する。
参考 両試験の選択の境界は、透水係数k=10-3 cm/sを目安とし、供試体の透水係数の概略値は、試料の種類、粒度などから参考図1を基に推定する。
a)透水円筒の上ぶたにスタンドパイプと貯水槽とを連結し、水を満たした超流水槽に沈める。
b)スタンドパイプの断面積а(cm2)を求め、スタンドパイプに越流水槽の水面からはかった高さh1及びh2を設定する。
c)図3のバルブBを閉じAを開いて貯水槽の水をスタンドパイプに満たし、バルブAを閉じる。
d)バルブBを開いて、スタンドパイプの水面がh1及びh2を通過した時刻t1及びt2を記録する。
e)c)とd)の操作を繰り返し、(t1-t2)の値がほぼ一定となったことを確認した後、3回以上の測定を行う。
f)越流水槽の中の温度T(℃)をはかる。
g)試験後の供試体の含水比wf(%)を求める。
出典:公益社団法人地盤工学会 地盤材料試験の方法と解説 467~480頁